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テレビ、スマホの長時間使用が子どもに与える影響と対策

テレビ、スマホの長時間使用が子どもに与える影響と対策

2018.03.06 | 品川裕香

子どもたちがどのようなメディアにどう触れているか、また、それぞれの生活実態はどうかという調査は、文部科学省や厚生労働省をはじめ、各自治体や学者、研究団体等がさまざまな形で行っています。

 

テレビの見せ過ぎが子どもに与える影響

 

たとえば、少し前になりますが2004年に日本小児科学会は、1歳5か月から1歳7か月の子ども1900人を対象にテレビとビデオの視聴時間別に運動、社会性、言語の発達状況を調査しました。

 

それによると、テレビ視聴が4時間以上の子ども(長時間視聴児)は、4時間未満の子どもに比べ、意味のある言葉の出現の遅れが約2倍に達しました。

 

また、子どもの近くでテレビが8時間以上ついている家庭における長時間視聴児の意味のある言葉(有意味語)の出現の遅れは、4時間未満の家庭の子どもの2倍でした。

 

この結果を受けて、同会は2004年2月6日に「2歳以下の子どもにテレビを長時間見せない、見せる時は親も一緒に歌ったり子どもの問いかけに応えたりすることが大切、すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要で1日2時間までが目安、テレビゲームは1日30分までを目安と考える」等呼びかけました。

 

これはあっという間に保護者、幼稚園保育園、学校等に拡散しましたので、読者のみなさんも聞いたことがあると思います。その後も似たような調査が多々でてきました。

 

スマホの使用頻度

 

一方、2017年10月にベネッセ教育総合研究所が発表した「乳幼児の親子とメディア活用調査」からは、今時の6か月から6歳までの乳幼児とスマートフォンの関係が浮き彫りになっています。

 

1週間のうちほぼ毎日使うのは2013年の同調査と比べて0歳児から2歳児で頻度が上がっていて、なかでも保護者がスマートフォンを持っている2歳児の25.9%はほとんど毎日使っていることが明らかに。

 

たいていは写真を見せたり、親や本人が撮った動画を見せたりですが、2歳児の11.6%、3歳児23.5%、4歳の31.9%、5歳児の38.2%、6歳の41.2%がゲームをしていることも分かりました。

 

この調査は、有意味語の出現等について調べていないので関連性については何とも言えません。

 

さまざまな要素を多角的にチェックする

 

こういった調査から、機械的に「テレビを長時間見せるのは絶対よくない」「スマートフォンを使わせるのは絶対によくない」「ゲームをさせるのは絶対によくない」などと単純に言うつもりはありません。

 

言葉の発達ひとつとっても「持って生まれた特性はどうか」「メディアをどのように使っているか」「メディアで何を見ているか」「食事・運動・しつけなどどのように子育てしているか」「子どもの日々の生活状況はどうか」「内疾患等はないか」「調査以降年齢が長じてからの状態はどうか」「主たる養育者の心身の健康状態はどうか」「家庭にストレスはないか」などさまざまな要素を多角的に調べて、システム的に分析する必要があります

 

人間の発達や行動等は、ひとつの要素だけで決まるわけではないからです。

 

バランスよく子どもに関わることが重要

 

ただしーーー。

 

これはこの4月から使用される幼稚園教育要領にも書かれていることですが、大事なことはバランスよく子どもに関わること。

 

食事は偏っていないか、外遊びなどの運動をしているか、親子で双方向に会話をしたり絵本の読み聞かせや民話などを聞かせたりしているか、スマートフォンやタブレット使用に限らず家庭内にルールや倫理がありそれらを守っているか、我慢等を教えているか…。

 

こういったことをバランスよく行うことが、子どもの健全な成長発達には必須なのです。

― おとずれるたびに、いい発見。EPARK ―

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品川裕香

品川裕香

教育ジャ-ナリスト・編集者。文部科学省中央教育審議会委員。元内閣教育再生会議委員。出版社で雑誌・書籍の編集に携わった後、独立。教育・医療・社会問題を異文化理解・予防的観点から取材執筆。著書に『いじめない力、いじめられない力 60の〝脱いじめ〟トレーニング付』(岩崎書店)、「『働く』ために必要なこと: 就労不安定にならないために」(筑摩書房)など多数。

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