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「10歳の壁」につまずかない勉強法って?

「10歳の壁」につまずかない勉強法って?

2017.07.05 | 品川裕香

東京都が行った、子どもの生活実態調査の中間発表が過日発表されました。

 

これによると、小学 5 年生の 85.6%が通常の授業を「いつも分かる」「だいたい分かる」と答えているのですが、 13.0%が「あまり分からない」「分からないことが多い」「ほとんど分からない」と回答していました。

 

中学 2 年生では、この「あまり分からない」「分からないことが多い」「ほとんど分からない」と答えた子どもの割合が 24.3% もいたのです。

 

ちなみに、過去1年間に金銭的な理由で家族が必要とする食料や衣類が買えなかった経験があったり、公共料金(電話、電気、ガス、水道)の滞納経験があったりするというような生活困窮層の子どもだと、小学 5 年生で約 3 割、中学 2 年生では約半数が通常の授業が「あまり分からない」「分からないことが多い」「ほとんど分からない」と答えていました。

 

小学生の授業をしっかり理解することが重要

 

この調査で私がとくに注目したのは、小学 5 年生の授業が分からない子どもの 36.6%が小学 3 年生までに分からなくなったと言い、中学 2 年生の授業が分からない子どもの 34.4%が、小学生段階で分からなくなったと答えている点でした。これは看過できない数字です。

 

つまり、小学4年生までの授業を理解し、そこで得た知識を使えるようになるということがその後に直結することが分かります。

 

日々の確認を習慣化させる

 

従来から、教育界では教科内容や指導経験からだけでなく、心理学等の知見も踏まえ「10歳の壁」ということが言われています。

 

小学4年生くらいから、それまでの具体語を使った思考から抽象語を使った思考へと変わっていき、かつ教科書の内容も抽象的な内容が増え複雑になっていきます。

 

例えば、漢字ひとつとっても、へんとつくりが複雑になり、読みも音読み訓読みと多様化します。ここに躓く子どもが少なくないのです。

 

まずは、小学1年生のころから「今日学んだことを理解しているか」を確認する習慣を本人が身に着けられるよう指導しましょう。

 

脳の特性を理解した指導を

 

義務教育の学習は日々の積み重ねの上に知識が身につき、理解が深まり、思考判断等できるようになり、その知識をさらに使ってより高次な批判的吟味力や問題解決スキルなどがバランスよくできるようになることを目指して作られています。

 

その際、子どもの学習スタイルを踏まえることが大事です。学習スタイルとは情報の入れ方の特性ですが、目から入った情報のほうが分かりやすいという視覚優位型の子どもに、百編言い聞かせても理解しづらいし、聞いたほうが分かると聴覚優位型の子どもに書いてみてもなかなか覚えられないでしょう。

 

そういう脳の特性に対して予測を立てながら、さまざまな指導をしていく必要があります。

― おとずれるたびに、いい発見。EPARK ―

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品川裕香

品川裕香

教育ジャ-ナリスト・編集者。文部科学省中央教育審議会委員。元内閣教育再生会議委員。出版社で雑誌・書籍の編集に携わった後、独立。教育・医療・社会問題を異文化理解・予防的観点から取材執筆。著書に『いじめない力、いじめられない力 60の〝脱いじめ〟トレーニング付』(岩崎書店)、「『働く』ために必要なこと: 就労不安定にならないために」(筑摩書房)など多数。

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