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褒めて育てるの一歩先。「褒めるよりも認める」言葉がけを

褒めて育てるの一歩先。「褒めるよりも認める」言葉がけを

2017.06.19 | 品川裕香

 心理学が一般に根付いた2000年代以降、「子どもは褒めて育てる」が主流になってきました。

 

これは「望ましいことをしたら褒める、望ましくないことをしたらその瞬間は無視してあとで指導しよう」というような手法です。

 

褒めて育てたら、ストレスに強い子になる、思いやりのある子になる、やる気がでるようになる、自尊感情(自己肯定感)が上がるなどメリットが強調されているのはご存じのとおり。

 

今も育児の中心的なスタイルと言っても過言ではないでしょう。

 

褒めるだけでいいの?

 

一方で「褒めて育てる育児でいいのか」という声もあります。

 

「無理やりいいところを見つけて褒めていいのか」「褒められないことばかりしていても褒めるのか」「できないということはダメな子だということにならないか」など疑問の声が上がりはじめ、6、7年くらい前から「子どもを伸ばす褒め方、ダメにする褒め方がある」「褒めるよりも認める」「アイメッセージ(「私」が主語のメッセージで話す)」といった手法も紹介されるようになってきました。

 

スタンフォード大学心理学部のキャロル・ドゥエック教授は著書『「やればできる!」の研究-能力を開花させるマインドセットの力』(草思社)のなかで、頭の良さを褒めると同じ問題を解こうとする傾向が強くなり、努力を誉めると9割の子どもは新しい問題にチャレンジするほうを選んだという実験の結果を紹介しています。

 

そして「褒める時は子どもの能力ではなく、努力して成し遂げたことを褒めるとよい」と説明しています。

 

親の言葉がけで大きく変わる

 

たとえば…。

 

「100点取ったの!○○ちゃんは頭がいいね!」

「100点取ったの!毎晩遅くまで漢字の勉強したかいがあったね!」

 

「あの角度からシュートして得点できたのは天才だね!」

「あの角度からシュートして得点できたのは、毎日練習したからだね!がんばったね!」

 

「作文で金賞を取ったのね!すごいね、さすが○○ちゃん!」

「作文で金賞を取ったのね!読ませてもらったけれど、気持ちがよく伝わってきたわ。書く時どういう工夫したの?」

 

「約束が守れたのはすごいね!」

「約束を守るために、がまんしたのね。ママはあなたがその努力をしたことがえらいと思うわ」

 

「お手伝いできるなんて、○○ちゃんはすごいね!いい子ね!」

「お手伝いできるなんて、○○ちゃん、ママ助かったよ、ありがとう」

 

などなどです。

 

「褒めるよりも認める」対応を

 

「褒めるよりも認める」というのは、前述の表現でいえば「努力」の部分を言語化すること。

 

「アイメッセージ(「私」が主語のメッセージで話す)」はコーチング(人材開発法の一種)スキルのひとつで、相手に対して評価を下したり指示したりせずに承認する方法です。

 

子どもを育てていく上では、「ダメなことはダメ」と指導する必要があるのも事実。なので、上記のような〝褒める〟技術だけで子育てはうまくいく、とは言えません。

 

とはいえ、やみくもに褒めればいいわけではないし、心にもないことでも褒めればいいわけでもない。こここそが大事なポイントだと思うのです。

 

※コメントはいちライターの調査、経験によるものです。

― おとずれるたびに、いい発見。EPARK ―

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品川裕香

品川裕香

教育ジャ-ナリスト・編集者。文部科学省中央教育審議会委員。元内閣教育再生会議委員。出版社で雑誌・書籍の編集に携わった後、独立。教育・医療・社会問題を異文化理解・予防的観点から取材執筆。著書に『いじめない力、いじめられない力 60の〝脱いじめ〟トレーニング付』(岩崎書店)、「『働く』ために必要なこと: 就労不安定にならないために」(筑摩書房)など多数。

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