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他の子の評価に引きずられないために、就学前から取り組みたい4つのこと

他の子の評価に引きずられないために、就学前から取り組みたい4つのこと

2017.03.31 | 品川裕香

小さいうちから絵本を読み聞かせて、あれこれとリアルな体験をさせて、少しでも語彙力を上げようと親は必至で頑張ります。

 

それでも子どもは、成長とともに周囲の環境の影響を受けるようになり、なかなか理想通りにはいきません。

 

限定的な表現を使うようになる

 

たとえば、「言葉」もその思い通りに行かないことのひとつでしょう。

 

子どもたちは年齢を重ねるうちに、いいことも悪いことも「ウザいウザくない」「ヤバいヤバくない」と表現するようになりがちです。作文などにはもう少し踏み込んで感情や感想を書けるのに、日常会話に置いてはどんどん言葉の使い方が限定的になっていきがちだと取材をするたびに思います。

 

この「ウザいウザくない」「ヤバいヤバくない」の何が問題かというと、これらは感情と直接結びつく表現というわけではない点にあります。

 

子どもたちの使い方を分析していると、「嫌だから、嫌いだからウザい」と思っているとは限りません。そういう面も確かにありますが、一方で、これらはその子が所属する集団の捉え方や価値観、暗黙のルールで変わってくる「評価」だということも少なくないのです。

 

自分個人の意思決定が弱くなり正しい行動が取れなくなる

他の子の評価に引きずられないために、就学前から取り組みたい4つこと

 

「ウザい」「ヤバい」だけだと、自分が所属する集団の価値観や評価はわかり、それらを基準に行動することはできるようになります。

 

しかし、これだけだとこの連載で繰り返し重要だと伝えている「リアルで微細な感情に気づける」ようにはなかなかならないのではないでしょうか。

 

脳神経学者のアントニオ・ダマシオは、感情は「意思決定するときに重要な役割を持つ」ものであり「行動を起こす動機にもつながる」のではないかと指摘しています。

 

彼の理論によれば、理性的な判断をするとき、感情は大事な要素になってくるのです。つまり、感情が未熟のままだと、その子が所属する集団の価値観や評価が規範からずれてしまったときに正しい行動が取れなかったとしても不思議ではない、ということになります。

 

自分の意見を持てるよう経験を積み重ねる

 

我が子が所属する集団の評価に引きずられたり、他人の意見に惑わされたりしないようにするためには、

 

1、リアルな身体的体験を積み重ねる
2、リアルな感情の体験も積み重ねる
3、それらの体験から得た感情にマッチする言葉を身に着けさせて、少しでも語彙力をあげる
4、身につけた語彙を会話の中で使えるように訓練する

 

以上の4点が基本になると、私は取材を通して考えています。もちろん、これだけで「自分の意見を持ち、その意見に基づいて行動できるようになる」ほど人間は単純ではありません。

 

ですが、まずは就学前からこの4点は実践していきたいものです。

― おとずれるたびに、いい発見。EPARK ―

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品川裕香

品川裕香

教育ジャ-ナリスト・編集者。文部科学省中央教育審議会委員。元内閣教育再生会議委員。出版社で雑誌・書籍の編集に携わった後、独立。教育・医療・社会問題を異文化理解・予防的観点から取材執筆。著書に『いじめない力、いじめられない力 60の〝脱いじめ〟トレーニング付』(岩崎書店)、「『働く』ために必要なこと: 就労不安定にならないために」(筑摩書房)など多数。

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