季節を感じる、暮らしの知恵サイト季節を感じる、暮らしの知恵サイト

  • twitter
  • facebook
  • follow us in feedly

tomoni子育て > 子どもの共感性を育てるには「思いやり方」を教えよう

子どもの共感性を育てるには「思いやり方」を教えよう

子どもの共感性を育てるには「思いやり方」を教えよう

2017.01.06 | 品川裕香

新しい1年を迎えました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、親なら誰しも、子どもには「情緒豊かな子に育ってほしい」「思いやりのある人になってほしい」と思っているのではないでしょうか。

 

特に昨年末にあった、「福島から避難してきた同級生がいじめられていた」というような事件が発覚すると、「明日はうちの子が加害者?それとも被害者?」と思い悩んだ人も少なくなかったようで、「どうしたら他人の気持ちが考えられる優しい子どもになるのか」という相談をいくつもいただきました。

 

さまざまな解決法がある

170103omoiyari3

 

ネット上や子育て本には

 

・まずは基本的信頼感を育てる
・子どもが優しい言動を取ったら褒める
・親が優しい言葉がけをする
・親が優しい行動を取って模範を示す

 

など、いろいろなコツや方法が紹介されています。

 

そのどれも心理学等の理論や研究を踏まえたもので、これらは基本中の基本です。

 

ただ、相談を寄せられる方々は、それらを承知の上でお尋ねくださっていると思われます。

 

そこで、少し視点の異なる研究をひとつご紹介しましょう。

 

共感との関係

トロント大学のマルティ准教授らの研究によると、6歳の時に思いやりやいたわりの心(同情や憐みなど)を学んでいた子は、長じて他の人への共感性が高く、人を助ける社会性も育っていることがわかりました(Child Development 2016Nov-Dec;2009 Mar-Apr)。

 

同准教授は、攻撃性や向社会的行動を研究する心理学者で、「誰かが泣いているのを見たら自分も泣きたくなってきたり、相手が置かれた状況に自分も傷ついたりするのが共感(感情移入)。そこまで相手の気持ちに同化はしないけれど、相手を助けたり分け与えたりなど、もっと向社会的な行動を取ろうとするのが思いやりやいたわりの心」と説明しています。

 

思いやりやいたわりの心は、必ずしも不幸や苦悩、悲しい出来事に対してだけ持つものではありません。

 

ママが具体的に示してあげる

170103omoiyari2

 

マルティ准教授らの研究の観点からすると、子どもが小さいうちは「お友だちと仲よくね」「優しくしようね」と教えることも大事ですが、「○○ちゃん、転んだね。痛かっただろうね」「▽▽ちゃん、おもちゃが壊れちゃったね。悲しいね」と、相手を思いやることや、その方法を教えるほうが効果が高いと考えられます。

 

その上で、「痛かっただろうから、大丈夫って聞いてみたら?」「おもちゃ、貸してあげたら?」と向社会的な行動を取るよう勧めるといいでしょう。

― おとずれるたびに、いい発見。EPARK ―

キーワード

品川裕香

品川裕香

教育ジャ-ナリスト・編集者。文部科学省中央教育審議会委員。元内閣教育再生会議委員。出版社で雑誌・書籍の編集に携わった後、独立。教育・医療・社会問題を異文化理解・予防的観点から取材執筆。著書に『いじめない力、いじめられない力 60の〝脱いじめ〟トレーニング付』(岩崎書店)、「『働く』ために必要なこと: 就労不安定にならないために」(筑摩書房)など多数。

投稿記事一覧を見る
季節を感じる、暮らしの知恵サイト

この記事が気に入ったら、
フォロー、いいね!しよう