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子どもの運動能力をチェックしてから、習い事を決めよう

子どもの運動能力をチェックしてから、習い事を決めよう

2017.01.10 | 品川裕香

よくいただくご相談に「うちの子に何か習わせたいけれど何がいいと思うか」というものがあります。

 

発達障害など生得的な課題を持っていたりいなかったり、勉強や運動ができたりできなかったり、とお子さんの状態像はさまざまです。

 

まずは、子どもの現状を知ろう

子どもの習い事。悩んでいるなら「ダンス」がおすすめな理由

 

以前書いた記事で、人間の学習スタイル(情報の取り入れ方)には視覚、聴覚、運動の優位型があることを説明しました。

 

しかし、学習を効果的に行うためにはスタイルを踏まえるだけでは不十分で、発達素地があるかどうかも大事な要素です。

 

ひとくちに発達素地といってもいろいろがありますが、そのなかで特に体の筋肉に関わるものには以下のものがあります。

 

発達素地の種類

 

●立つ・歩く・走る・ジャンプする・腹這いになるなど身体の大きな筋肉を使って行う粗大運動がしっかりできる
●縄跳びやラジオ体操、ボール遊び、自転車に乗るなど手と足、右手と左手などをバラバラに動かしながら行う協調運動がしっかりできる
●積木を掴む、取っ手を回す、パズルで遊ぶ、箸を持つ、鉛筆で書くなど指先を使ったり、目と手を協応させるような微細運動がしっかりできる

 

そんなの、放っておいてもなんとかなるのでは、と思われるかもしれません。

 

もちろん、ある程度はできるようになりますが、乳児のころからスマホやタブレットなどで遊んできた場合と、走ったり、ブランコをこいだり、ボールで遊んだりしてきた場合とでは体の使い方に対する経験値が大きく異なります。

 

そして、最近は、経験が少なく、発達素地が十分にできないまま就学年齢を迎えるケースは決して珍しくないのではと取材を通して私は感じています。

 

習い事をさせるなら「体全体をバランスよく動かすモノ」を

子どもの習い事。悩んでいるなら「ダンス」がおすすめな理由

 

そこで冒頭の質問です。

 

私は科学的根拠を踏まえ、まずは体をしっかり使えるようにする全身運動をやってはどうかと伝えています。

 

たとえば体操。あるいはトランポリン。ストライダー(ペダルなし自転車)を乗りこなして競技に参加するのもいいでしょう。山を登ったり、マラソンをしたり、ボルダリングだっていいと思います。

 

なかでも特にすすめたいのは「ダンス」。中学校の授業にも取り入れられるようになりましたが、ヒップホップなどのストリートダンスでもいいですし、バレエやタップダンスでももちろんOK。

 

ダンスは、音に合わせて多面的で複雑な動きをすることが求められますが、そういう動作を続けていると、頭頂葉のある部位や、左半球のブローカ野に対応する右半球の領域が活性化してくることがわかっています(S.Brown,L.Parsons Scientific American 299, 78 – 83 (2008))。

 

「ブローカ野」とは言語を司どったり手の動きにも関わる領域ですが、こういった脳のなかの複数領域が活性化することが発達素地を作り上げてもいくのです。

― おとずれるたびに、いい発見。EPARK ―

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品川裕香

品川裕香

教育ジャ-ナリスト・編集者。文部科学省中央教育審議会委員。元内閣教育再生会議委員。出版社で雑誌・書籍の編集に携わった後、独立。教育・医療・社会問題を異文化理解・予防的観点から取材執筆。著書に『いじめない力、いじめられない力 60の〝脱いじめ〟トレーニング付』(岩崎書店)、「『働く』ために必要なこと: 就労不安定にならないために」(筑摩書房)など多数。

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